KONGO 金剛五十年史

巻頭

刊行のごあいさつ

社訓・社歌/金剛のいま(平成9年当時)

刊行のごあいさつ

金剛は昭和22年の創業以来、幾多の試練にあいながらも、平成9年2月18日をもちまして創業50周年を迎えることができました。

これもひとえに全国、世界のお客様、販売店の皆様はじめ、地域の方々の変わらぬご愛顧の賜物と厚く感謝を申し上げます。

ここに創業50周年記念事業として、これまで歩んでまいりました道程をまとめて「金剛50年史」を発行いたす運びとなりました。本史により、当社の歴史について御理解を深めていただき、ひいては皆様方との絆を一層強めることができますれば、まことに幸甚に存じます。

今、日本は戦後最大の不況の真っ只中にあり、企業は文字通り存続をかけての戦いの日々を強いられております。本書に記された貴重な経験や知識は、この混迷の時代を生き抜くための指針になるものと思います。目前に迫った21世紀に向けて、全社員一丸となって、当社創業の原点である「お客様第一主義」をモットーに、なお一層奮励努力いたす所存であります。どうか今後共、関係各位の変わらぬご支援をお願い致します。

代表取締役会長 谷脇 源資/代表取締役社長 宮﨑 邦雄

代表取締役会長 谷脇源資、代表取締役社長 宮﨑邦雄の顔写真
代表取締役会長 谷脇源資(左)/代表取締役社長 宮﨑邦雄(右)

プロフィール

代表取締役会長 谷脇源資の肖像写真

谷脇 源資たにわき げんし

代表取締役会長

生年月日

大正14年2月18日

現職

  • ㈱金剛代表取締役会長
  • ㈱金剛建機代表取締役会長
  • 熊本リコー㈱取締役社長
  • ㈱コンゴーハウス取締役社長
  • ㈱ホテルサンルート熊本取締役会長
  • ㈱金剛ビル取締役社長
  • ㈱コンゴー測器取締役社長
  • ㈱金剛電子研究所取締役社長
  • タイコンゴーカンパニー取締役会長
  • ㈱ケイ・ティ・エス取締役会長
  • ㈱御免屋取締役会長
  • ㈱団地共済取締役社長
  • くまもとファズ㈱取締役副社長
  • ㈱熊本県民テレビ取締役
  • ㈱熊本流通情報センター取締役
  • 三愛観光㈱取締役

略歴

  • 昭和17年大阪市立実業学校卒業
  • 22年個人経営にて創業
  • 26年金剛㈱を設立し、代表取締役社長就任
  • 平成3年代表取締役会長就任、現在に至る

趣味

ゴルフ、読書、絵画・陶器の鑑賞

公役職

  • (社)熊本産業貿易振興協会会長
  • 熊本流通団地協同組合理事長
  • 九州セーフ・ファニチュア協同組合理事長
  • 日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会副会長
  • (社)日本オフィス家具協会理事
  • (社)日本ロジスティクスシステム協会常任幹事
  • 日本MH協会理事
  • 熊本経済同友会顧問
  • 熊本県工業連合会副会長
  • 九州ゴルフクラブ小岱山コース理事
  • 熊本工業クラブ創設者
  • 不知火カントリークラブ創設者
  • (財)日本発明振興協会評議員
  • 日本発明アカデミー理事
  • (財)九州産業技術センター評議員
  • 熊本地域輸入促進協議会副会長
  • 九州御商業団地厚生年金基金理事
  • (財)グランメッセ熊本理事
  • ほか
代表取締役社長 宮﨑邦雄の肖像写真

宮﨑 邦雄みやざき くにお

代表取締役社長

生年月日

昭和19年4月12日

現職

  • 金剛㈱代表取締役社長
  • ㈱金剛建機代表取締役社長
  • ㈱アスカ代表取締役社長
  • ㈱ケイ・ティ・エス代表取締役社長
  • 熊本中央ホーム㈱代表取締役社長
  • タイコンゴーカンパニー代表取締役

略歴

  • 昭和43年早稲田大学第一法学部卒業(熊本高等学校卒業)、トヨタ自動車販売㈱入社(現トヨタ自動車㈱)、トヨタ自動車販売労組副委員長、全トヨタ労連中央執行委員兼調査局長、トヨタ自動車販売㈱車輌第三部カローラ店課長(補)、企画調査部企画課長(補)を経て
  • 56年金剛㈱取締役社長室部長として入社
  • 57年同社 製造本部長就任
  • 60年同社 常務取締役就任
  • 61年同社 代表取締役専務・営業本部長就任
  • 平成3年同社 代表取締役社長就任、現在に至る

著書他

トヨタミニマム論(全トヨタ労連刊)
通産省中小企業事業団中小企業大学校、熊本学園大学経済学部、熊本県立大学総合管理学部、熊本工業大学工学部電子工学科、九州東海大学工学部電子情報工学科(非常勤講師)

趣味

読書、ゴルフ

公役職

  • 熊本県環境保全協議会会長
  • 熊本商工会議所常議員工業部会長
  • 熊本経済同友会常任幹事
  • 通産省中小企業大学校人吉校経営者懇談会会長
  • NHK番組審議会副委員長(九州)
  • 熊本知能システム技術研究会副会長
  • 熊本県テクノポリス財団電子応用機械研究所運営委員会副会長
  • 通産省中小企業総合研究機構「中小企業技術の課題と展望」委員
  • 九州通産局「元気アップ九州」委員
  • 九州通産局「九州四国地域整備調査」委員
  • 早稲田大学商議員・財政懇談会委員
  • 丸善㈱取引業者会まるわ会会長

社訓

最高の人格最高の信用最高の実力

金剛株式会社 社歌

一、白煙たなびく 大阿蘇の実り豊かな 肥後平野銀杏の城を 仰ぎつつ金剛不壊の 意気高くいくとせ磨く 人格に伸びゆく金剛 おお光あれ
二、飛躍の虹の かけ橋を郷土を負う 産業に文化を興す 朝ぼらけ金剛不壊の 誓もてひたすら築く 実力にゆるがぬ金剛 おお栄えあれ
三、七つの海を 今日もゆくシンボルKの 旗じるし栄えあるJISと ULに金剛不壊の 熱こめて海より深き 信用にはばたく金剛 おお誉あれ
社訓の額と本社社屋の夜景
社訓と、ライトアップされた本社社屋

いい人材が会社を育てる

金剛は会社を支える人材育成に力を入れている。昭和37年から今日まで続く社員全員参加のチャレンジ提案制度で社内外の改革の芽を育て、57年、管理職も含む本格的な社員の資質向上に取り組む「金剛大学」をスタート。61年には、大量の社員を比較的短いサイクルで定期的に研修する「百人研修制度」が実施された。

平成2年には、ベテラン社員が1年間、新人社員に対してアドバイザーとして付き、マンツーマンで指導を行う「エスコート制」、退職した女性社員の再雇用を促す「パーソナル・オフィス制度」などきめ細やかな雇用環境を整え、6年からは、管理職層のレベルアップと将来の経営幹部の育成を視野に入れた「金剛やる気塾」が始まった。

人材育成とともに力を入れるのが、社員がいきいきと働きやすい職場づくり。平成5年には本社社屋と工場内のリニューアルを行う「ニューファクトリープラン」を実行。フィットネスルームや食堂、休憩室などが新たに設置された。

こうして磨かれた一人ひとりが新たなフィールドを切り開き、金剛のさらなるダイナミズムを生む土壌となっている。

研修風景(グループワーク・海外研修・社員食堂)
金剛大学や百人研修制度など、人材育成の現場

モノづくりにかける情熱

昭和32年、3人の若い技術者たちが、金庫室用鉄扉を完成させた。金剛がメーカーへ転身した記念すべき年である。

34年には看板製品「コンゴースーパー金庫」を発売。49年には金剛躍進のきっかけとなった「コンゴー移動棚Z」が完成する。以来、金剛が世に送りだした製品数は枚挙にいとまがない。

61年に本社工場を全面建て替え。コストダウンと製品の高度化多様化を実現し、市場競争力強化を図る。製造工程のほとんどの部門でFA(自動化)、FMS(フレキシブル生産システム)を導入。多品種少量生産の対応が可能になった。

製品の耐久性、安全性を確認するために過酷な条件を商品に求め、工場から送りだされる製品は厳しい検品をクリアしたものばかりだ。その高い品質管理、製造技術を支えるのが熟練した技術者たち。営業マンが拾い上げてきたニーズを製品開発にいかし、その機能性を最大限高めることに努力を惜しまない。

通産省選定のグッド・デザイン賞3年連続金賞はじめ、金剛製品は数々の賞を受賞。そのオリジナリティーの高い性能は科学技術庁から長官賞を2度贈られるなど、高い評価を受けている。

免震システムの実証実験、溶接作業、生産ラインの様子
過酷な条件を課す実証実験と、それを支える熟練の技術者たち

創業以来変わらぬ“お客様本位”

昭和22年の創業以来、金剛が貫いているモットーが“気配り精神”。常にお客様を第一に考えた製品開発、販売促進を行っている。

金剛の仕事はまず、販売店や建築設計事務所、ゼネコンからのさまざまな情報を営業マンがキャッチし、それをプロモートすることから始まる。プレゼンテーションでは、営業と設計が一緒に社内で打ち合わせをし、プランニングを決めて予算やレイアウトなどを提案。クライアントからOKが出ると、設計で製作図面に展開し、それに基づいて製品がつくられる。

ユーザーの声を吸い上げて、製品の改良や新商品の開発にも反映。また、商社や営業取り引き関係各社とコンゴー共栄会を、生産資材関係企業とコンゴー親栄会を組織、信頼と親睦を深め、さらなる市場開拓のために知恵を結集する。

営業をフォローするのが企画。カタログ、ビデオなど効果的な販売促進ツールを企画し制作。製品の展示会などイベント企画の立案、幅広い広報・広告活動を行い、金剛製品をPRする。

柔軟な発想と好奇心で時代の動きをとらえ、多彩なフィールドにチャレンジする金剛。その根幹に創業以来変わらぬ“お客様本位”の心が息づいている。

営業と設計の打ち合わせ、納入先の図書館、事務センターの様子
営業・設計・企画が一体となってお客様の要望に応える

地域経済の発展に尽力

昭和62年、谷脇会長は日刊工業新聞社により優れた経営手腕を認められ地域社会貢献者賞、平成6年には、九州・山口地域経済貢献者顕彰財団から地域経済の発展に優れた業績を挙げた経営者として「九州・山口経営者賞」を受賞。平成9年、国土庁が地域振興に貢献した企業として熊本県下で初の地域活性化貢献企業に選ばれた。

ところで、金剛は明治の文豪・夏目漱石とゆかりが深く、初めての自社店舗(現在の金剛ビル)は漱石の在熊時代の第一住居跡(熊本市下通・光琳寺の家)に、現本社は漱石が熊本での第1歩をしるした上熊本駅(当時は池田駅)に近い場所にある。そのため金剛は、平成8年、漱石の来熊100周年記念の多彩な行事に協賛。金剛ビル1階南側(紀伊國屋書店熊本店入り口)に「若き日の漱石の肖像レリーフ」を設置、熊本大学五高記念館前に英国留学を前に思索にふける青年時代の漱石を表現したブロンズ像を寄贈し、新たな観光名所をつくった。

その他、熊本産業貿易振興協会や熊本流通団地協同組合、九州セーフ・ファニチュア協同組合、熊本県環境保全協議会でも重要な役割を果たし、地域経済の発展の一翼を担っている。

漱石の肖像レリーフ、五高記念館前のブロンズ像、熊本流通団地の航空写真
夏目漱石ゆかりの地に建つ金剛ビルと、寄贈されたブロンズ像

主な受賞

国家褒章

わが国の科学技術の開発普及をはじめとして、業界に対する長年にわたる功績に高い評価。

黄綬褒章受章

’90(平成2年)

黄綬褒章を受章した谷脇源資会長の写真と勲章

●谷脇源資会長

紫綬褒章受章

’88(昭和63年)

紫綬褒章を受章した岡本辰美製造本部最高顧問の写真と勲章

●岡本辰美製造本部最高顧問

科学技術庁

わが国の科学技術の振興に大きく貢献したことに高い評価。

科学技術庁長官賞受賞

’88(昭和63年)

科学技術庁長官賞の授賞式で表彰を受ける谷脇源資会長

●谷脇源資会長

科学技術庁長官賞受賞

’97(平成9年)

科学技術庁長官賞の授賞式に出席した宮﨑邦雄社長ら

●宮﨑邦雄社長

国土庁

国土庁が産業活動などを通じて地域振興や各種中枢機能の地方分散などに貢献した企業に贈るもので、熊本県下で初の受賞。

地域活性化貢献企業賞受賞

’97(平成9年)

地域活性化貢献企業賞の賞状と記念の盾

建設省

建設省が行政ニーズに基づく開発課題を民間企業に与え、取り組んだ実績を評価する制度。

建設大臣技術評価

’97(平成9年)

免震床構法「免震システム」を導入した部屋の写真

免震床構法「免震システム」の開発

通商産業省

通商産業省は企業の商品開発の向上を目的に、毎年良いデザインの商品を選定する「Gマーク」を受賞。

’84-’85通産省選定
グッド・デザイン商品

KONGO Libra Seriesの書架

KONGO Libra Series

’96-’97通産省選定
グッド・デザイン商品

コンゴー図書館用閲覧椅子

コンゴー図書館用閲覧椅子

’96-’97通産省選定
グッド・デザイン金賞受賞

コンゴー図書館用閲覧机

コンゴー図書館用閲覧机

’97-’98通産省選定
グッド・デザイン金賞受賞(2年連続)

児童用学習遊具PUZZLE「パズル」

PUZZLE『パズル』(児童用学習遊具)

’98-’99通産省選定
グッド・デザイン金賞受賞(3年連続)

図書館用収納システム「スペースムーバー」

『スペースムーバー』(図書館用収納システム)

発明大賞

日本発明振興協会と日刊工業新聞社共催の発明考案に対する表彰。

松原発明功労賞受賞

’87(昭和62年)

第12回発明大賞等表彰式典での記念写真

発明功労賞受賞

’95(平成7年)

発明功労賞の表彰状とメダル

ニューフロンティア賞

ニューフロンティア賞優秀賞

’94(平成6年)

ニューフロンティア賞優秀賞の賞状

発明奨励賞

発明奨励賞受賞

’84(昭和59年)

コンゴースライド鉄扉の製品写真

コンゴースライド鉄扉

原本 P.1〜16