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図書館の設計や、自宅への本格的な書庫づくり。
そんな時、一番の悩みどころは「本棚のサイズ」ではないでしょうか。
「通路はどのくらい空ければいい?」「本がはみ出さない奥行きは?」などなど…、図書館づくりには書架の基礎知識が必要です。
今回は、長年図書館づくりを支えてきた金剛株式会社のマニュアルから、失敗しないための開架書架の「基礎知識」を分かりやすく紐解いていきます 。
👉こんな人におすすめ
- 図書館の設計・改修を担当される方
- 蔵書が多く、自宅に本格的な書庫を作りたい方
- 限られたスペースに最大限の収納を確保したい方
目次
「書架の高さ」が空間の圧迫感や収納力を左右する

設置する場所の天井高や、利用者の視線に合わせて高さを選ぶことが、快適な空間づくりのコツです。
金剛の代表的な書架(Libra書架 LSA)を例に、標準的な高さのラインナップをご紹介します。
書架の高さ別・活用シーン比較表
設置場所の天井高や、誰にどう使ってほしいかに合わせて最適な高さをお選びください。
| 高さ(H) | 段数の目安 | 主な活用シーン | KONGO’s アドバイス |
| 2,215mm | 7段 | 壁面収納、閉架書庫(*)、保存スペース | 抜群の収納力!上段は踏み台が必要ですが、限られた面積を最大限活かせます。 |
| 1,915mm | 6段 | 一般開架エリア(標準的) | 標準的な高さ。大人の目線で本が探しやすく、収納量も確保できます。 |
| 1,615mm | 5段 | 開放感を出したいフロア、窓際 | 視線を遮りすぎないため、空間が広く感じられます。圧迫感を抑えたい時に最適。 |
| 1,315mm | 4段 | 児童コーナー、窓下、ユニバーサル設計 | 車いすの方も最上段まで手が届きやすい優しい高さ。 誰もが使いやすい空間作りに。 |
| 1,015mm | 3段 | 展示スペース、カウンター横、児童コーナー | 空間を見渡しやすい高さ。小さなお子様が本を探すのにもぴったり。 |
※段数はB5サイズを想定しています。あくまで目安です。本のサイズ(A4や大判本など)によっては、棚板の位置を調整して段数が変わる場合があります
(*)用語解説💡「開架」「閉架」とは?
図書館には大きく分けて「開架(かいか)」と「閉架(へいか)」の2つのスペースが存在します。
●開架
一般の利用者が自由に出入りし、本を手に取れるスペースのこと。ここでは手に取りやすい「自立式の書架」が使われるのが一般的です。
●閉架
司書や図書館職員が蔵書を管理・保管するための場所で、一般の利用者は入れないスペースのこと。主にカウンターの奥などにあり、限られた空間に大量の本をしまえる「移動棚(集密書架)」などが多く設置されます。
「書架の通路幅」が心地よさを決める

本棚自体の大きさと同じくらい大切なのが、本棚と本棚の間のスペースです。利用する方の動きを想像しながら選んでみてください 。
以下の図は一般的な書架(Libra書架 LSA)のレイアウト参考値です。
その他の条件についてはお気軽にお問い合わせください。
通路幅比較表 B5サイズの場合(書架芯々)
| 通路幅 | 特徴 |
| 2,100mm | 車椅子の方同士がすれ違うことができる、ゆとりのある設計です。バリアフリーを重視するエリアに最適です。 |
| 1,800mm | 車椅子の方と歩行者が余裕を持ってすれ違える広さ。 |
| 1,500mm | 車椅子と歩行者がなんとかすれ違うことができます。 |
| 1,350mm | 図書館スタッフのみが立ち入れる「閉架書庫」などに適しています。車椅子での利用は難しいです。 |
ポイント💡書架のレイアウトと通路幅
書架のレイアウトは通常、書架の「芯(中心)」を中心に計画します。そのため通路の有効幅は「書架の奥行きを引いたもの」になります。設計時は、この「実際に通れる幅」を必ず確認しましょう。次の章の図解を見ると、通路の有効幅について理解しやすくなりますよ。
【図解】書架の高さと通路幅
上の表でご紹介した書架の高さと通路幅について図解でご紹介いたします。
書架A4サイズ(Libra書架LSA)

書架B5サイズ(Libra書架LSA)

本の種類別「棚の奥行き」と「収納量」の目安

本棚から、本がはみ出していると気になりますよね。
本のサイズに合わせた最適な奥行きと、900mm幅の棚1段に「何冊入るか」の目安を表にまとめました。
ぜひ棚選びにご活用ください。
1段当り冊数計算と書架奥行選定 (Libra書架の間口(W900㎜)想定)
| 本の種類 | 用紙サイズ(mm) | 棚1段の収納量 | 推奨される奥行き |
| 文庫本(A6)・新書本(B6) | 105×148 / 128×182 | 約50冊 | 190mm+背当たり |
| 一般書籍(A5判) | 148×210 | 約35冊 | 190mm+背当たり |
| 雑誌(A4判) | 210×297 | 約35冊 | 220mm |
| 百科事典(B4判)・地図(A3判) | 257×364 / 297×420 | 約12冊 | 300mm |
| 絵本(A4判ほか) | 210×297 | 約75冊 | 220mm |
用語解説💡「背当たり」とは?
本が棚の奥に行き過ぎないように止める「ストッパー」のことです。
図書館の本は奥行きサイズがバラバラですが、背当たり等を使って背表紙の位置を棚の手前(前ライン)にピシッと揃えることで、見た目が美しくなり、本も探しやすくなります。
あえて奥に空間を作ることで、凸凹のないスッキリとした棚を実現するための工夫です。
4. 書架メーカーの「金剛」のこだわり3つ

私たち金剛は、長年にわたり図書館の書架を全国に納品してまいりました。
単に「丈夫な棚」を作るだけではなく、その施設ならではの「個性」と、何より「安全」とを大切にしています。
お客様と施設にあわせたオーダーメイド
施設の大きさに合わせた特注製作を得意としています。
「この柱の間にぴったり収めたい」というようなご要望から、
新築、既存の施設まで、スペースに合わせた書架を提案いたします。
スチール×異素材で個性を表現
スチール製の堅牢さはそのままに、木パネル、アクリル板、メラミン化粧板などを組み合わせることが出来ます。
空間に施設ならではの個性を表現できます。
▼図書館の納入事例はこちら

「もしも」を支える地震対策
地震大国だからこそ、揺れを吸収する「免震書架」や、本の落下を軽減する「傾斜スライド棚」をはじめとした地震対策製品を取り揃えております。独自の技術で大切な蔵書と利用者を守ります。
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最後に
いかがでしたでしょうか。
「このスペースに何冊置ける?」「床の重さは大丈夫?」といった具体的なご相談も、専門スタッフが丁寧にお手伝いします。
床荷重の計算や、本が読みやすくなる照明のシミュレーションまで、トータルでサポートいたします。
あなたの理想のライブラリーを、金剛と一緒に作ってみませんか?
より詳細な数値や図面が必要な方は、こちらのマニュアルもご覧ください。
✍この記事を書いた人
金剛スタッフ 三木
入社9年目の金剛社員。金剛の社会貢献活動や、文化施設やオフィス、物流倉庫等のスチール家具を中心とした関連設備の専門的かつ実用的な情報を発信しています。





