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特集 移動棚のトップメーカーKONGO  ISO9001認証取得!

金剛株式会社

注意発行当時の記述について

本記事は、金剛株式会社が1999年02月26日に発行した機関誌「PASSION Vol.24」の内容を、当時の記録として公開するものです。

記事内の情報は発行当時のものであり、現在の状況とは異なる場合があります。また、当時の社会情勢や倫理観を反映した表現が含まれている可能性があり、現代の基準に照らし合わせると一部不適切と感じられる箇所もあるかもしれませんが、資料的価値を考慮し、原文のまま掲載しています。

掲載されている商品やサービスは、既に販売・提供を終了している場合があります。現行の製品については、改めて最新のカタログ等をご参照いただくか、弊社までお問い合わせください。


※ 本記事は、著作権法上の引用の範囲内で掲載しています。当時の記録として、皆様に楽しんでいただけましたら幸いです。

金剛株式会社 熊本本社工場 全景

移動棚メーカー初の認証取得

これまで当社は、永年「お客様第一主義」を企業ポリシーに掲げ、業界最高の品質提供に努めてきた経緯がある。
そしてこのほど、財団法人日本品質保証機構 [JQA]の厳正な審査をパスし、移動棚メーカーで初めて、品質システムの国際規格である「ISO9001」の認証を取得した。
本稿では、ISO9000シリーズの概要、また、当社の品質管理の取り組み等について紹介したい。

今なぜ、ISO9000Sなのか?

経済のグローバル化が加速するなか、ISO9000シリーズ(以下、ISO9000Sという)の認証を取得する企業が、急速に増えている。
(国内では7千件を突破、全世界においては15 万以上が登録しているという)  
今なぜ、これほどまでにISO9000Sに注目が集まってい るのかを考えてみたい。

組織再構築の起爆剤

ISO9000Sでは、全社にまたがる経営方針から個々の作業に至るまで、あらゆるプロセスが徹底的に洗い出され、改善・見直し等が加わり、品質システムを確立するための品質マニュアルへと形づくられていく。
さらに、責任と権限の所在も明らかになる。つまり、従来のような曖昧な仕事の進め方は一切排除されるしくみとなる。
これは組織体制の強化を図るうえで大きなメ リットでもあり、一種のマネジメントシステムと捉えることができる。  
このところ、金融機関、小売業、サービス業、病院、自治体など、非製造業SOを取得するケースが増えているが、長引く不況のなか、製造業はもとより、さまざまな業界で、組織再構築の起爆剤としてISOに注目している。

契約のうえで有利

ISO9000Sの認証を取得しているということは、すなわち、その企業および製品の品質が世界市場に認められたことを意味する。  
特にEU諸国においては、すでに政府調達の条件として「ISO9000Sの登録企業であること」が唱われているし、また、欧米でも契約条件の中にISO900XSを取り込む企業が増えている。  
グローバルスタンダードの元祖といえるISO。やがては世界中の企業が、ISO9000Sをひとつの基準に取引することが予想される。

ISOって何?
●「アイエスオー」「アイソ」「イソ」と人によってさまざまな呼び方がある「ISO」。  
International Organization for Standardization (国際標準化機構)の略称で、国際的な規格のことである。  ●本来なら頭文字を並べて「IOS」となるはずだが、 実はギリシャ語の「isos (等しいもの)」にちなんで付けられたといわれている。呼び方の国際標準はないが、英語でも「iso」は[aisou]と発音するので、「イソ」と いうのは日本人しか使わないものと考えられる。
●目的としては、国際的な取引の促進を目指しており、 あらゆるジャンルの国際規格や標準を定めている。設立されたのは1947年で、ISO本部はスイスのジュネーブにある。現在、128ヶ国以上が参加しており、規格の総数は11,258件 (98年1月現在)にのぼる。このうち約4,000件が、JIS (日本工業規格)にも取り 入れられている。  
●我々の身近なところでは、写真フィルムの感度、 ネジやボルトの規格などでも知られている。

世界に認められた当社の品質(工場壁面の横断幕に表示)

相互承認について

ISO9000Sの認証を取得するためには、「審査登録機関」 の審査を受ける必要がある。(現在、国内にはJQA. JICQA、NKKKQAなど約30の審査登録期間がある)ところで、なぜ、国内の機関からの認証取得が、イコール世界にも認められることになるのか。

 実は、審査登録機関を認定・登録する「認定機関」(日本では財団法人日本適合性認定協会(JAB]) が各国に1つあり、海外の認定機関と「相互承認」の協定を結んでいる。つまり、国内唯一の認定機関[JAB]のお墨付きを得た審査登録機関[JQAなど]に認められれば、海外の認定機関からも認められたことになる。

品質システムの「ISO9000S」

ISOの規格には様々なものがあり、環境、品質システムなどのカテゴリーを設け、シリーズ化している。このうちISC8000Sは、品質システムについて定めた規格である。

品質システムとは  

ISOが要求する品質システムとは、従来のような「製品そのものの品質保証」ではなく、「企業そのものの品質保証」といえる。すなわち、ソフト(品質管理に必要な組織構造・考え方・手順・ルール等)色の強い規格といえる。  
例えば、モノづくりにおいては、設計、製造、検査等の生産工程があるが、各工程をマニュアル化し、全体の整合を取りながら一つの品質システムを構築することにより、誰が作業しても常に一定の品質が保たれ、顧客満足につながるというものである。

品質管理の歴史

当社のこだわり、それは何といっても「お客様第一主義」。長年の歴史のなかで培われ、受け継がれてきたこの精神は全社員に刻まれ、製品に顕れている。全員参加で取り組んできたチャレンジ提案制度も、一層盛り上がりを見せ、また、TQCを基盤とした独自の品質保証体制を築いてきた。だからこそ、製品・サービスの品質については、業界最高の誇りを持ち、実際にコンスタントにリピーターを獲得している。

認証取得に向けた取り組み

取得に向けては、まず1SO推進委員会(委員長は宮﨑社長)を発足、体制を整え、キックオフを皮切りに全社一斉にスタートした。  

『KISO-9』で行こう!

取得に当たって、次の目標が打ち出された。  

1年以内に取得する:平均的に1年7ヶ月以上かかるものを業務をこなしながら1年で取得すること。
全品目が対象:当社の全取扱製品 (システム購買品、メンテナンス関係等も含む)を範囲とすること。
QC的手法を取り込む:QCの七つ道具を取り込んで独自の品質システムを構築すること。  

以上から短期集中的に推進することとなる。そこで、社員一人一人が1SOの奥義をよく理解し、効率よくマスターしていくためにも、実践に即した指導体制がとられた。推進委員会を中心として、各ワーキンググループのリーダーが、連日連夜、部署ごとに勉強会を開催、時にはマンツーマンの徹底指導という形で進められた。取組姿勢の基本、それは「自分達の仕事は、あくまで自分達の手で汗を流し、知恵を絞り、独自の品質システムを築き上げよう」ということで、KONGO の基礎+1SO9001をミックスして「KISO-9」と呼ぶことにした。実務上で具体的にISO9001の要求事項(2項目)を品質マニュアルの中に織り込み、本審査に向けて、より完全なものへと磨き上げていった。
いよいよ本審査。万全の体制で望んだのはいうまでもないが、審査内容としては、9001の要求事項の確認、品質マニュアルや各種規定等の整合性の確認、また、実際に作業が品質マニュアル通りに行われているか、などが部署ごとに審査され、さらには購買先にまで及んだ。最終的には4日間に及ぶ審査を難なくパスし、晴れてISO9001の認証を取得することができた。

効果は予想以上
ISO9001の認証を取得して、約3ヶ月経過した訳であるが、既にISO9001の効果が、随所に現れ始めている。そのうちいくつかを紹介しよう。

品質システムは魔法の玉手箱ではない!
●ISOの考え方の基本として
[INPUT] → [品質システム] → [OUTPUT]
という式が成り立つ。ここで、注意すべきは、認証を取得したからといって、全ての品質が完全とはなり得ないこと。いくら、優れた品質システム(いわばブラックBOX)が確立されても、INPUT要素、つまりユーザーの要望、仕様、機能等に不備があれば、当然のことながらOUTPUT要素、つまり、製品やサービスの品質については、お客様の満足しない、それなりの答しか出てこないということである。  
●従って、特に新規開発物件やシステム絡みのもの、規格外品等のように、あらかじめ間違いが生じやすいものについては、第一線の営業マンが、お客様の頭の中にあるあらゆる情報(イメージ、要望、機能、期待等)をうまく引き出し、 技術的に可能な範囲と照らし合わせ、お客様に確認をとり、ポイントを基本仕様にまとめ、製造部門に的確な形で伝える、要するにコミュニケーション能力が特に要求されてくる。  
●また、製造部門も、ただ待ちの姿勢ではなく、営業部門に積極的に働きかけ、営業マンあるいはお客様に有益な情報を発信することに努め、情報収集のポイントをわかりやすく丁寧にアドバイスしていく必要がある。

取って兜の緒をしめよ!

ISOの認証を取得しただけで、終わってしまう企業も多いといわれる中、当社としても、前述の通り、これまで培ってきた品質管理のノウハウ、TQC活動など、よいところだけをこのシステムにプラスしていき、より一 層、充実していきたい。  

今後、年2回のフォローアップ審査が行われるが、当社が今回、築いたこの品質システムも、これからの社会環境の変化に応じて、さらなる改善や見直しを図り、常に最高の状態で維持できるものと期待している。  

最後に、現在当社は環境「ISO14000S」の認証取得に向けても動き出しており、今後とも全員参加型で、取り組んでいきたい。さらに、市場の声にもよく耳を傾け、 お客様に心から満足して頂ける製品を業界最高の品質で提供していきたいと考えている。

(1999年2月26日刊行)