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滞在型の図書館を目指し、新中央図書館の開館

高崎市立中央図書館


interview

内観
話し手:大島 勇人さん(高崎市立中央図書館 庶務係長)
 

高崎市立中央図書館の納入事例紹介ページへ  

 

ー高崎市立中央図書館が開館しました。開館までの経緯について、お話を伺います。
 
 はじめに経緯について2点ほどお話しします。まず1つ目が施設の老朽化です。中央館ではこれまで旧高崎女子高等学校校舎を利用して来たため、施設の老朽化対策が急務でした。また、近年では利用者数や蔵書数の増加とともに建物全体が手狭となっていました。
 
このような状況により図書館建設計画へ着手することになるのですが、高崎市が平成23年4月の中核市への移行に伴い、保健センターとの複合施設として、新中央図書館の建設が進み、平成23年4月に開館いたしました。
 
ー新図書館の特長について、お話を伺います。
 
 新図書館では、図書資料にICタグを貼付し、自動貸出機や予約棚、自動仕分機などの導入により、利便性の向上に取り組んでいます。
 この背景には、利用者プライバシーへの配慮や作業のスピードアップが目的でしたが、これらは日頃の窓口業務の中で、その必要性を感じていたものです。
 また、公共の図書館で視聴覚資料を45千点所蔵していることが言えると思います。6Fには視聴覚の専用エリアを設け、視聴ブースを充実しており、多くの市民に大変好評をいただいているところです。

 

開架エリア
一般開架エリア
 
開架エリア
一般開架エリア
 
シアターブース
シアターブース
 
視聴コーナー
視聴コーナー
 
研究個室
研究個室
 
自動仕分け機会
自動仕分け機
 
自動書庫
自動書庫
 

ー開館してからの利用者の反応はいかがでしょうか。
 
 統計的には9月時点の利用者数は平日約2300人、土日約3300人の方が来館され、旧館に比べ通常の約1.5倍に増加しています。
 利用者の声をお聞きすると、非常に高い評価をいただいております。広く落ち着いた空間の中でゆったりとくつろげる滞在型図書館として、満足いく多くのご意見をいただいています。今回、図書館における空間づくりについては、書架間スペースを大きくとり、ゆったり感を演出しました。また家具もソフトで高級感のあるデザインに配慮し、細かな部分にまでこだわりました。建物は免震構造で、書架は耐震設計です。メーカーの社内実験場にて耐震検証を確認しました。3.11の東日本大震災時は、高崎市は震度5強です。感覚的にはもの凄く揺れを感じましたが、配架していた図書は1つも落ちませんでした。多くの市民が利用する図書館は、免震・耐震の地震対策は必須です。今回は早速効果が表れ、大変安心しています。
 
ー最後に、展望についてお話を伺います。
 
 これまでの図書館は、大まかに図書の貸出をはじめ、利用者サービスが一般的でしたが、図書館機能だけでいいのかと考えています。例えば、本施設は中心市街地や駅前に立地していること、図書館は公共的な集客力のある施設であること、そういった賑わいを創出する拠点として、周辺地域への活性化にも影響を与えます。地域と連携し、人の流れを作る。人が集う拠点として、街づくりに貢献できるように取り組み続けたいと考えています。 
 ますます複雑・多様化するニーズに対応するため、創意工夫を大切にしていきたいと考えています。
 
 
外観
外観
 

ー本日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。
取材・文:木本 拓郎 金剛株式会社 企画チーム

高崎市立中央図書館
所在地:高崎市高松町5-28
TEL:027-322-7919
開館時間:火曜日~金曜日は10:00~20:00
     土曜日、日曜日、月曜日、祝日は10:00~17:00
休館日:館内整理日(月1回)、特別整理期間(春・秋2回)、年末年始(12月28日~翌年1月4日)
URL:http://lib.city.takasaki.gunma.jp/

PASSION33表紙
この記事は「PASSION vol.33」に収録されています
 
 
 

 

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