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特集 “K-net”を搭載したラックロボシステム ~熊本県工業技術センター

熊本県工業技術センター

熊本県東部の静かな環境に所在する熊本県工業技術センター。景気低迷が続く中、県内企業の多くが新規の技術開発に力を注いでいる昨今であるが、 同センターではこうした開発ニーズに応えるべく、多岐分野に渡り、積極的な技術支援を行ない、地域産業の技術コアの創造に貢献している。

ここでは、平成5・6年度の技術開発補助事業により確立された新要素技術 K-net をコンゴー・ラックロボシステムに応用した事例を紹介する。

熊本県工業技術センター・電子分館

熊本県工業技術センター

名称熊本県工業技術センター
所在地熊本市東町3-11-38
建屋構造鉄筋コンクリート造3F建 (電子分館)
設備名称ラックロボシステム
設置面積42.4㎡(W4.24×D10×H2.6m)
収容物特許関連資料(公報)
荷姿W330×D450×H260㎜ ※専用ケースに収容
重量MAX20㎏
収容数384ケース
コンゴー・ラックロボシステム<軽量タイプ>
膨大な特許関連資料(フロントページ)を集密保管する。

K-net の概要・特長  

リアルタイム制御に適したマイコン機能と、制御ネットワーク機能を搭載したLSIを各機器(センサやアクチュエータ等)に組み込むことにより、制御を構成する機器の標準化・ネットワーク化をねらいとして開発されたK-net基盤の中枢部には、特殊なISIを実装しており、次のような特長・メリットがある。  

①高速制御ネットワーク通信:  

独自の分散制御方式により、各基盤の用途に応じた 制御プログラムを挿入することが可能で、メインコントローラー側の負荷を軽減し、処理の高速化を実現。  

②省配線,省工数:  

シリアル通信により、配線は一本の通信ケーブルを橋渡しすればよく、システムの拡張性追加・変更・增: 設等)に優れ、施工の効率アップ、コスト低減を実現。  

③システムの開発効率がアップ:  

ソフトウェアの個別化、開発サポート支援ツールの充実等により、システムの開発効率が大幅にアップ。

④優れたメンテナンス性:  

シリアル通信により、誤配線・断線等のトラブルがほぼゼロになり、システムの信頼性が向上。末端機器の作動状態・良否判定等のモニタリング機能を付加することもでき、早期のトラブルシューティングが可能。

ラックロボシステムの導入効果

同センターの重要な役割の一つに情報提供がある。 情報デザイン部においても、外部からの特許関連の問い合わせに対し、迅速な対応が必要とされているが、毎週、 特許庁から送られてくる特許関連資料は膨大な数に上り、 段ボール箱で積み上げられた状態であった。当然、資料の要求があった場合、該当資料を探し出すのに、相当な手間と人手がかかっていた。  

ラックロボシステムの導入計画が持ち上がった際、上 記の問題を解決するのには最適であるということで導入が決まった。そして、導入効果は下記が確認された。

①ピッキングの省力化:  

ワンタッチ操作で、担当の女性一人でも簡単に入出庫が可能。また、重量物を抱え上げたり、積み替え作業が なくなり、大幅な省力化に繋がった。  

②集密保管によるスペース有効利用:  

膨大な特許関連資料を一箇所に集密保管が可能となり、 空いたスペースを有効利用できるようになった。

③スピーディーな検索・サービス向上:  

PCオンラインにより、情報の検索とリンクした迅速 なピッキングを実現した。 また、利用者サービス向上にも繋がった。  

※K-net 応用の評価検証~制御盤の地上設置化を短期間で実現し、安定性及び省配線・省工数・省コスト等、当初の課題を解決するなど、十分な成果を得ることができ た。

今後の展望  

本誌の冒頭でも紹介した通り、’98国物流総合展に出展した新型ラックロボシステムは、地上走行方式ビッキングクレーンの開発により、さらに保管効率とスピー ドをアップすることに成功した。  

今後の取り組みとしては、ハード及びソフト面にきを掛け、より人に優しいラックロボシステムに近づけていきたい。また、K-netの長所を生かした今後のシステム開発が大いに期待されている。

(1998年12月18日刊行)