KONGO PASSION vol.35 2014.10
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11公文書館  明治時代、日本は文明開化や近代化を進めていました。「この時代に活躍した女性は誰でしょう。」と問われれば、以前は多くの人が「津田梅子」と答えました。しかし今はどうでしょうか。2013年のNHK大河ドラマ『八重の桜』の主人公、「新島八重」と答える人が多いのではないでしょうか。  ドラマをご覧の方はご存知のことと思いますが、八重は新島襄と結婚して新島姓を名乗ります。福島県の会津に生まれた彼女は、スペンサー銃を持ち戊辰戦争を戦い、戦後は夫の同志社の運営に助力し、夫の死後は日本赤十字社の社員として看護婦の職に就くなど、波乱万丈の人生を送りました。今回はこの夫婦にスポットを当てて、宮城県での足跡をたどってみたいと思います。  先ずは宮城に旅立つ前に、京都の新島邸の中から「宮城」を探して見ましょう。新島邸には八重の茶室「寂中庵」があります。その茶室の中に一つの拓本が屏風Report新島夫妻と宮城県と公文書と 宮城県公文書館 鈴木 琢郎(宮城県公文書館 専門調査員) 37新島襄と八重夫人 【同志社大学提供】 多賀城碑文と李樹廷の書の屏風(新島旧邸所蔵) 【同志社大学同志社社史資料センター提供】

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