KONGO PASSION vol.35 2014.10
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5.図書館とビジネス支援  今、全国でも数多くの図書館が積極的にビジネス支援を展開していますが、図書館単独でのビジネス支援には限界があります。また、図書館とビジネス支援センターの設置場所の関係でも大きな影響が出るのではないでしょうか。図書館で“調べたこと”、センターで“教えられたこと”の確認が容易にできるかどうかが、ビジネス支援サービスの一番重要なことだと思うのです。  前述の通り、プラザのビジネス支援センターは、プラザ図書館4階に併設されており、“調べたこと・教えられたこと”が直ぐに確認できるという全国でも絶好のポジションであることから、近年、ビジネス支援センターが注目されつつあります。センターでは、年間約100回程度ビジネスセミナーを開催していますが、その中には、小中学生を対象としたジュニア・ビジネススクールも含まれています。ビジネス支援という言葉から、ともすれば、大人を想像しがちですが、プラザでは、将来を担っていく小中学生に対し、起業するということを、センターと図書館が協働で、“調べること・教えること”に取り組んでいます。 6.まとめ  くまもと森都心プラザは、開館1年後の平成24年11月には、来館数100万人を達成しました。そして、25年11月に200万人の来館数に達する予定であり、来館数の中で、7割近くを占めているのが図書館です。また、人口動態調査においても、熊本駅前では、25年度の調査での増加値は、前回調査時の1.5倍であったという結果となり、その要素は、新幹線の開業と、くまもと森都心プラザ効果であることが明らかになりました。  これらの数値が物語るように、これからの図書館は、従来からの図書館機能のみではなく、町の賑わい作り、地域の活性化、市民にとってのコニュニケーション作りの場となる必要があります。その中核になる人こそ、図書館司書でなければなりません。図書館だけの司書ではなく、町の顔、町の案内人としての司書である必要性が求められているのです。それこそが、新しい時代の図書館ではないでしょうか。新しい時代の図書館機能を担うためには、停滞した図書館ではなく、常に躍動する図書館作りを目指さなければなりません。くまもと森都心プラザ図書館は、これからも町の中核としての図書館作りを推進し、“くまもとブランド”の定着を大胆にそして着実に浸透させるため、プラザ図書館の接遇への取組みは、動き出したばかりです。 20ビジネス支援セミナーの風景 こどもまつり くまもと森都心プラザ図書館 所在地 開館時間 休館日 URL/熊本市西区春日1丁目14-1 /月曜~土曜 9:30~20:00、  日曜・祝日 9:30~18:00 /毎月第3水曜日、年末・年始、  蔵書点検期間(5日間程度) /http://stsplaza.jp/

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